最大級被爆建物の調査公開、広島 「被服支廠」耐震費圧縮も

広島市に残る被爆建物「旧陸軍被服支廠」=20日午後

 広島県は20日、広島市内に残る最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠」の耐震性を再調査する様子を報道陣に公開した。2017年度の診断結果に疑義が生じ、今月から始めている。耐震化費用を圧縮できる可能性があり、県は年内にも新たな見積もりを出し、解体か保存かで揺れる議論に道筋をつけたい考えだ。

 被服支廠は太平洋戦争の終わりまで軍服や軍靴などを製造していたれんが造りの施設。爆心地から約2・7キロの住宅地に倉庫4棟が現存し、うち3棟を県が、1棟を国が保有している。

 県は17年度、約1800万円を投じて耐震診断を実施した。


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