AIが文化財の劣化点検 画像で判定、見過ごし防止

撮影のため大阪城の「六番櫓(やぐら)」上空を飛行する小型無人機=2017年6月

 文化庁は、城や寺院、古民家といった木造建築物の劣化を人工知能(AI)が点検するシステムの試験運用を来年度にも始める。自治体職員らが撮影した画像を基に劣化の程度をAIが判定する。人手不足などで点検が行き届かずに破損したまま見過ごされるのを防ぎ、効率的な維持管理につなげる狙い。

 自治体職員らがデジタルカメラや小型無人機ドローンで撮影した画像をシステムに送信。特に傷みやすいかやぶき屋根や柱の状況を中心にAIがチェックし、鳥獣被害や雨などによる劣化の程度を示す。AIに加え、専門家が画像を見て助言する仕組みも検討する。


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