2020年9月24日 20:08 | 無料公開
退任を前に記者会見する日本学術会議の山極寿一会長=24日午後、東京都港区
日本学術会議の山極寿一会長(68)は24日、今月末の退任を前に東京都内で記者会見し、在任中に意識した若手研究者の処遇改善や研究環境の整備が道半ばのまま終わったとして「若手の実情や声を社会に直接届けるのが役割。今後も声を伝えてほしい」と、来月1日の総会で選ばれる後任者に呼び掛けた。
山極氏は、就職難や任期付きポストの増加に苦しむ日本の若手研究者の現状について「劣悪な環境だ」と問題視。在任中は政策提言を意識し、迅速な意思決定や政府会合への研究者の参加促進に努めたと述べた。
学術会議は科学者を代表する国の特別な機関。山極氏は2017年10月から会長を務めた。