重油流出、地元漁業に甚大な被害 モーリシャス、漁師収入途絶える

重油事故後のモーリシャスの海。オイルフェンスが張られている(モーリシャス政府提供・共同)

 インド洋の島国モーリシャス沖で発生した日本の貨物船の重油流出で、地元の漁業に甚大な被害が出ている。事故が起きた島南東部の沖合は汚染されているとして政府が漁を禁止し、漁師たちの収入は途絶えた。海がいつ元通りになるか分からず、ある漁師は「悪夢だ」と途方に暮れていた。

 「青く輝く美しい海だった。夢の中に生きているのかと思いながら、漁をしていたんだ」。ルイス・ババジさん(56)が31日までの電話取材に語った。「海は人生そのものだった」という。

 政府は漁や観光で沖に出るのを禁じた。海と関わる仕事をしてきた沿岸部の人たちにとって影響は深刻だ。


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