ウナギが46mの滝をよじ登る? 九州大、資源保護に活用も

鹿児島県いちき串木野市の八房川にあるせきの壁面をよじ登るウナギ(九州大大学院生の松重一輝さん提供)

 ウナギが滝を“うなぎ上り”? 天然のニホンウナギが高さ約46mの滝の岩肌をよじ登った可能性があるとの研究成果を九州大の望岡典隆准教授(魚類学)らの研究グループが発表した。ウナギが滝全体を上がる姿を観察したわけではないが、滝を越えた上流で若いウナギを発見したことなどからよじ登ったと結論付けた。

 研究グループは移動を妨げるのは高さだけではなく、亀裂があるなどの壁面構造にも左右されると判断。絶滅危惧種のニホンウナギが遡上しやすい環境を整備すれば生息可能域が広がり、成魚まで成長する個体の増加が期待されると指摘している。ウナギは稚魚のとき湿った岩肌をはい上がる。


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