双葉町、学校がランドセルを返却 原発事故避難、規制緩和で実現

母校の双葉南小を訪れ、残されていた自分のランドセルの中身を確かめる男子大学生=22日、福島県双葉町

 福島県双葉町教育委員会は22日、東京電力福島第1原発事故で児童や生徒が避難し、小中学校に残されたままになっていたランドセルや授業で使ったプリントなどの私物を持ち主に返却した。3月に町の一部地域で立ち入り規制が緩和されたことでようやく実現。当時の児童や生徒が母校で受け取り、突如終わった古里での学校生活を懐かしみながら持ち帰った。

 原発から北西約4キロに位置する当時の双葉南小では、今は埼玉県川口市に住む高校2年長谷川賢之さん(16)が、小学1年の時に書いた絵日記を手に取り「忘れていたことばかり。この学校で6年間学びたかったな」と小さい声で話した。


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