静岡の茶、コロナ禍で大幅減産 首位陥落の懸念も

静岡県掛川市に広がる茶畑=5日

 全国1位を誇る静岡県の茶の生産量が、今年は大幅に減少している。新型コロナウイルス感染拡大によるイベントの中止や販売店の休業で需要が減少し、生産を調整しても取引価格は下落した。関係者からは首位陥落を懸念する声も上がる。

 農林水産省によると、春にかけて収穫し、高値で取引される「一番茶」の2020年の生産量は9420トン(荒茶)で昨年から14%減。JA静岡経済連によると平均価格も1キロ1760円と、安値だった昨年比でも約6%下がった。

 ペットボトル飲料向けに使われる二番茶も2割ほど減産。イベント中止で、飲料メーカーが在庫を大量に抱えていたことが一因とみられる。


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