山崎正和さん死去 劇作家、評論家

山崎正和さん

 劇作家、評論家で文化勲章受章者の山崎正和(やまざき・まさかず)さんが19日午前3時2分、悪性中皮腫のため兵庫県の病院で死去した。86歳。京都市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。

 京都大大学院在学中から戯曲を書き始め、1963年「世阿弥」で「新劇」岸田戯曲賞(現・岸田国士戯曲賞)を受賞。緊密な構成のせりふ劇に、不確定な自我の姿を投影する劇世界をつくり出した。

 また森鴎外を新たな視点で描いた「鴎外 闘う家長」(読売文学賞)や「柔らかい個人主義の誕生」など多くの著作で旺盛な評論活動を展開した。


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