2020年8月12日 11:31 | 無料公開
「黒い雨」訴訟で控訴したことについて取材に応じる加藤厚労相＝１２日午前、厚労省
広島市への原爆投下直後に降った放射性物質を含んだ「黒い雨」を巡り、国の援護対象区域外にいた原告８４人全員（死亡者含む）を被爆者と認めた広島地裁判決について、加藤勝信厚生労働相は１２日、広島県、広島市と共に控訴したと表明した。控訴理由を「十分な科学的知見に基づく判決とは言えない」と述べた。
一方、援護対象区域については「地域拡大も視野に入れ、スピード感を持って検証を進めたい」と表明。「対象者の高齢化が進んでいる。可能な限りの検証を行うよう事務方に指示した」と述べた。今年は被爆７５年の節目だが、訴訟は高裁で争われることとなった。
