ドイツ、反ユダヤ主義の犯罪増加 経済格差、極右勢力が伸長

かぎ十字が描かれたユダヤ人墓地の墓=2019年2月、フランス東部(AP=共同)

 【ベルリン共同】第2次大戦中、ナチスがユダヤ人を虐殺した反省から過去に向き合う努力を重ねてきたドイツで、反ユダヤ主義に基づく犯罪が増えている。国内の経済格差などを受けた極右勢力の伸長が背景にあり、昨年確認された犯罪件数は2032件と前年を13%上回った。殺人事件も起き、政府は危機感を強めている。

 ドイツ内務省が7月発表した昨年の情勢報告によると、反ユダヤ主義犯罪の90%以上が極右思想に基づいていた。国内の極右主義者は過去最高の約3万2千人(同33%増)だった。


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