障害者、安楽死報道で要望 「生きる可能性伝えて」

記者会見で文字盤を使って訴えるALS患者の増田英明さん=5日午後、京都府庁

 京都の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の嘱託殺人事件を受け、障害者らでつくる「日本自立生活センター」(京都市)が5日、京都府庁で記者会見し、安易な「安楽死」の報道は難病患者らの死にたいとの気持ちを増幅させるとして「少しでも生きる可能性を見いだせる報道をしてほしい」と報道機関に要望した。

 事件で亡くなった林優里さんが、スイスに渡って安楽死した日本人女性を取り上げたNHK番組を見ていたとの報道に触れ「報道の社会的影響は大きい」と指摘。今回の事件でも、報道を見た難病患者や障害者、支援者らの間で、生きること、支えることへの戸惑いや絶望が広がっていると説明した。


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