リニア準備工事、10日に提案 静岡県「考慮の余地ある」

 リニア中央新幹線の静岡工区を巡り、国土交通省の藤田耕三事務次官は10日、静岡県庁で川勝平太知事と会談し、自然環境への影響が軽微な範囲で準備工事を容認するよう提案する。県側は「考慮の余地はある」とし、関係市町の意見も聞いて受け入れ可否を判断する方針だ。準備工事の遅れで2027年開業は事実上困難となっており、事態を打開できるかどうかが焦点となる。

 国交省は9日に公表した提案文書で、県は自然環境への影響は少ないと考えられる準備工事を容認して7月の早い時期に手続きを進める一方、JR東海は国交省の有識者会議の議論が終わるまで掘削工事には着手しないとしている。


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