絵とことば、テーマに 東京・立川に美術館開館

常設展「エリック・カール 遊ぶための本」の様子=東京都立川市

 「絵」と「ことば」をテーマにした美術館「PLAY! MUSEUM(プレイミュージアム)」が東京・立川にオープンした。作品や映像の世界を自由に感じたり、新たな発見をしたりしながら、さまざまな体験ができる場所を目指す。

 著名な絵本作家をピックアップした常設展と、ユニークな視点で作家や作品を特集する企画展の2本立て。常設展「エリック・カール 遊ぶための本」(来年3月28日まで)は、米国の絵本作家エリック・カールさんの作品を「おもちゃ」に見立てている。

 主人公が本から飛び出したり、虫の鳴き声が聞こえたり。子どもたちは絵本で遊びながら、生き物や自然の営みを学ぶ。「半分、本。半分、おもちゃ」というカールさんの言葉を掘り下げた企画で、会場には「くぐる」「のぞく」といった体を使う仕掛けも。他に代表作「はらぺこあおむし」の原画を展示し、創作の秘密を映像で紹介する。

 企画展は、絵本などを創作する人気ユニット「tupera tupera(ツペラ ツペラ)」による顔をテーマにした「かおてん.」(12月29日まで)。菓子や石、文房具を使って構成した顔を、約2メートルの写真パネルにした作品群「かお10(テン)」が目を引く。 

 施設内のカフェでは「はらぺこあおむしのサンドイッチ」(2640円)など、展覧会にちなんだオリジナルメニューを味わえる。プロデューサーの草刈大介さん(47)は「ここならではの発見や導きがある展覧会を開催していきたい」と意気込んでおり、企画展では今後、漫画も取り上げる予定という。


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