養護施設出身者2割コロナで困窮 相談できず孤立化も、支援課題

 家庭で虐待を受けるなどし児童養護施設や里親の下で育った人を対象としたNPO法人の調査で、回答した215人のうち、21・9%が新型コロナウイルス感染拡大による雇用環境の急変で経済的に困窮していると回答したことが17日、分かった。相談したり支援を求めたりできる施設職員らがいる人は約2割にとどまり、深刻な孤立化も判明。社会的養護を終えた若者らへの支援が課題だ。

 調査に関わった武蔵野大講師の永野咲さん(児童福祉)は、社会的養護経験者は元々家族が機能しなかったり、不安定な雇用条件で働かざるを得なかったりするため、社会的影響を受けやすいと強調した。


  • LINEで送る