奈良の古墳、埴輪盗まれる 犯人が戻す?現場で発見

埴輪が抜き取られた穴=5月、奈良県河合町(同町教育委員会提供)

 奈良県河合町は3日、同町にある国史跡・大塚山古墳(5世紀後半〜6世紀初め)から円筒埴輪2本が持ち去られたと発表した。いずれも後日、現場付近に戻されていた。1本は割れていたが、もう1本は破片を接着剤でつなぎ合わせ、復元を試みていた。奈良県警は文化財保護法違反事件として調べている。

 町によると、大塚山古墳は未発掘で、今回の盗掘で初めて墳丘に埴輪列があることが判明した。町は埴輪の分析を進める方針で、結果によっては、幅を持たせている古墳の築造時期の特定に迫れる可能性がある。

 大塚山古墳は国史跡・大塚山古墳群の一つで全長197m。豪族や王族の墓と考えられている。


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