粗鋼生産2000万トン割れ予想 4〜6月、11年ぶり低水準

 経済産業省は9日、4〜6月期の粗鋼生産量が前年同期比25・9%減の1936万トンとなる見通しだと発表した。四半期ベースで2千万トンを割るのはリーマン・ショック直後の2009年4〜6月期(1909万トン)以来、11年ぶり。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、製造業の需要が落ち込んだ。生産停滞が実体経済にもたらす打撃が鮮明になってきた。

 普通鋼の国内消費量では大口需要先である自動車が8・2%減ると予想。造船や産業機械といった製造業のほか住宅など建設向けも減少を見込む。経産省は「自動車各社が相次ぎ生産停止しており、さらに下振れする可能性がある」と説明した。


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