奈良のシカふん堆肥で野菜栽培 鹿苑でダイコン収穫

 国の天然記念物「奈良のシカ」のふんから作った堆肥「しかっぴ」で育てたダイコンが8日、奈良市内の農園で収穫された。農園は、けがや妊娠中のシカを保護する施設「鹿苑」内にあり、愛護団体「奈良の鹿愛護会」の職員がしかっぴを使った野菜を育てている。

 昨年10月に種から育てたダイコンは長さ約60センチにまで成長、この日は愛護会の職員2人が約20本を取り入れた。

 しかっぴは1998年に商品化。鹿苑内のシカのふんと飼料の食べ残しをまぜて半年〜1年程度、自然発酵させて作る。鹿苑では300頭前後のシカを収容しており、年に約30トンの堆肥を製造している。5キロ100円。


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