代理出金のトラブル防げ 全銀協、認知症増加で注意

 認知症になった人の代理として家族が銀行預金の出金を求めるケースが相次ぎ、金融機関が対応に苦慮している。本人以外の申し出は断るのが原則で、特別に応じても別の家族から苦情が寄せられるなどトラブルになる恐れがあるためだ。認知症の増加が見込まれる中、問題を未然に防ぐため、全国銀行協会は26日、預金者に注意を促すチラシを全国の銀行に配布した。

 高島誠会長(三井住友銀行頭取)は「銀行員は認知症の専門家ではなく、各行が試行錯誤しているのが実態だ」と話す。全銀協は銀行界で統一した対応ができるよう指針づくりも進める考えだ。


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