大熊町一部で原発避難解除 常磐線再開合わせ駅周辺 新たな住民帰還なし

福島県大熊町で、避難指示が一部解除された区域に警戒のため入っていくパトカー=5日午前0時3分

 政府は5日、東京電力福島第1原発事故で福島県大熊町に出した避難指示を、JR常磐線の大野駅など帰還困難区域の一部で解除した。同原発が立地する大熊町の避難指示解除は昨年4月の大川原地区などに続く2回目。14日に全線運行を再開する常磐線の不通区間にある同駅周辺と道路など約28ヘクタールが対象。

 今回の解除は駅の利用を可能にすることが主な目的。駅につながる道路は自由に通行できるが、道路に面した住宅や商店などの避難指示は維持されるため、新たに帰還対象となる住民はいない。

 国は駅周辺の約860ヘクタールを、再び人が住めるようにする「特定復興再生拠点区域」に指定した。


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