政府、温室ガス目標の提出先送り 今月が期限、上積みできず

 政府は、パリ協定の下で国連への再提出が求められている2030年の温室効果ガス排出削減目標について、期限である今月には出さず、先送りすることを決めた。複数の政府関係者が26日、明らかにした。地球温暖化に歯止めをかけるため各国は再提出の際に目標の上積みが期待されているが、日本は「13年度比26%減」との今の水準を維持する方向。先送りで国際批判を避ける思惑があるとみられる。

 政府関係者は「エネルギー基本計画などの見直しがない限り、具体的な上積みの議論に着手できない」と説明。環境団体は「強い政治的意思があれば政策決定のプロセスを調整できるはずだ」と批判している。


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