検事長定年延長「法の信頼崩壊」 憲法学者らが批判

東京高検検事長の定年延長について記者会見する東京外国語大の西谷修名誉教授(右)。左は山口二郎法政大教授=21日午後、東京・永田町

 黒川弘務東京高検検事長(63)の定年延長について、憲法学者らでつくる「立憲デモクラシーの会」が21日、国会内で記者会見し「時の政権の都合で従来の法解釈を自由に変更していては、国民の法への信頼が崩壊する」と批判した。

 検察庁法は、検事総長を除く検察官の定年を63歳と規定しているが、政府は、黒川氏が63歳になる直前の1月31日、国家公務員法の規定に基づき定年を半年間延長すると閣議決定した。

 東京大の石川健治教授(憲法学)は国家公務員法の定年延長規定が検察官には適用されないとした1981年の政府答弁で「検察官はただの公務員ではないという理解が確立した」と指摘。


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