中国、鋼材の在庫だぶつく 海外流出で日本に打撃も

中国河北省で生産されている鋼材=2019年5月(新華社=共同)

 【北京共同】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大により中国で製造業が低迷し、鋼材の在庫が急増していることが21日分かった。だぶつきで価格は下落傾向にあり、行き場を失った安い鋼材が海外市場に流れれば、日本の鉄鋼業にも打撃となりそうだ。

 中国鉄鋼工業協会によると、2月上旬の主要都市における鉄筋や鋼板の在庫量は1471万トンと、1月と比べ8割増となった。全体では、昨年末から2倍近くに跳ね上がっている。

 新型肺炎で企業の活動再開が遅れ、需要が減少した。1月の中国の自動車生産は前年同月比24・6%減と大幅な落ち込みを記録。2月には苦境が拡大するとみられる。


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