長野市、台風で「貯金」取り崩し 千曲川の堤防決壊、54億円

台風19号による大雨で増水し氾濫した千曲川=10月、長野市穂保

 昨年10月の台風19号で千曲川の堤防が決壊するなど大きな被害があった長野市で、災害関連費用を盛り込んだ2020年度当初予算の財源不足を補うため、貯金に当たる「財政調整基金」の取り崩し額が、当初予算の段階としては過去最高の54億円に上る見通しになったことが17日、市関係者への取材で分かった。

 これまでは05年度当初予算での37億円が最高だった。20年度末には、財政調整基金の残高自体も過去最低の81億円に減る見込みで、台風被害による財政への深刻な影響が浮き彫りになった。


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