写真家の奈良原一高さんが死去 戦後を代表する一人として活躍

写真家の奈良原一高さん(1999年(C)Keiko Narahara)

 戦後を代表する写真家の一人として幅広く活躍した奈良原一高(ならはら・いっこう、本名楢原一高)さんが19日午後4時29分、心不全のため東京都世田谷区の介護施設で死去した。88歳。福岡県出身。葬儀・告別式は28日に家族葬として行う。喪主は妻恵子(けいこ)さん。

 早稲田大大学院在学中の1956年、長崎県・端島(通称軍艦島)と鹿児島県・桜島で厳しい環境下に暮らす人々を撮った初の個展「人間の土地」で脚光を浴びた。人間の生きる姿を詩情豊かに捉えた写真で一躍注目を集めた。

 58年に個展「王国」で日本写真批評家協会新人賞を受賞。時代をリードする写真家の一人となった。


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