新しい下水処理システムが全国へ 低普及の高知県、産官学で開発

新しい下水処理システムを導入した高知県香南市の野市浄化センター内部に立つ高知大の藤原拓教授(本人提供)

 下水道普及率が全国で3番目に低い高知県で、高知大が中心となり産官学で開発した新しい下水処理システムが全国に広まりつつある。従来より省電力で処理時間も短縮し、低コストを実現。藤原拓教授(水環境工学)は「持続性が高い下水処理法は、人口減少が進む日本で、需要が高まる」と期待を寄せる。

 下水を大きな水槽で循環させ、汚れをバクテリアに分解させて浄化する「オキシデーションディッチ法」では、バクテリアの活動に酸素が必要で、水槽に空気を送ったり空気量を調整したりするのに大量の電力を使う。

 藤原さんらは2000年から研究を始め、空気量などを自動制御するシステムを開発した。


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