阪神高速道の復旧を元職員が講演 震災で大規模倒壊は「初の経験」

震災資料保管庫で展示されている、ひび割れた阪神高速道路の橋脚=12日、神戸市

 阪神高速道路(大阪市)は12日、1995年の阪神大震災から25年となるのを前に、ひび割れた橋脚を保管している神戸市の震災資料保管庫で講演会を開いた。倒壊した高速道路復旧の陣頭指揮を執った元職員出口正義さん(79)=京都府京田辺市=が「日本の建設業界にとって初めての経験だった。最初は(再建の)工程表すら考えられなかった」と振り返った。

 出口さんは震災後、635メートルにわたって横倒しになった阪神高速神戸線の復旧建設部長に就任。当初計画より約3カ月早い96年9月に全面開通させた。「教訓を生かし、現在の高速道路の安全性は高まった」と胸を張った。


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