笹子事故遺族、現場で献花 「人生奪われ、今も残念」

天井板崩落事故があった中央自動車道笹子トンネル内の現場を訪れ、献花する遺族ら=11日未明、山梨県大月市

 2012年に9人が死亡した中央自動車道笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故の遺族らが11日未明、トンネル内の現場を訪れて献花した。長女玲さん=当時(28)=を亡くした松本邦夫さん(68)=兵庫県芦屋市=は「時間をかけて娘をしのぶことができ、ありがたい。凄惨な現場だったことを思い出し、娘の人生が奪われたことは今でも残念でならない」と語った。

 トンネル内の換気設備工事で中央道の一部区間が通行止めになったことから、時間をかけての追悼が実現した。遺族は毎年、事故があった12月2日の慰霊式に合わせて現場に入っていたが、短時間で献花や黙とうをしていた。


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