アイヌ研究で初の倫理指針案 「反省」明記、遺骨の利用を制限

仙台市で開かれた学会=7日

 日本人類学会や日本考古学協会などがアイヌ民族の権利を守り、適正に研究するための初の倫理指針案を策定したことが7日、関係者への取材で分かった。遺骨や副葬品の不適切な取り扱いや、当事者不在で行われてきた研究について「深く反省」と明記し、遺骨などの利用を制限する。

 アイヌ研究を巡っては、同意なく遺骨が持ち出され、民族独自の宗教観への配慮を欠いた研究が行われたとされ、遺骨の返還を求める訴訟が相次いでいる。

 指針案は近く北海道アイヌ協会のホームページ上で公開され、来年1月末までの意見公募(パブリックコメント)を経て、来春ごろ正式決定する。


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