尼崎の脱線負傷者がJR東で講演 「寄り添う姿勢、勇気に」

JR東日本高崎支社の社員を前に講演する浅野千通子さん(右)と小椋聡さん=28日午後、群馬県高崎市

 2005年の尼崎JR脱線事故で重傷を負った小椋聡さん(50)=兵庫県多可町=と浅野千通子さん(41)=同県宝塚市=が28日、群馬県高崎市でJR東日本高崎支社の社員約300人に講演した。小椋さんは「JR西日本の担当者が会社としてでなく人として接し、自分や妻の人生を応援してくれた姿勢が生きる勇気になった」と語った。

 事故後に発症した重度のうつ病を克服した浅野さんは、入退院を繰り返していた時のことを振り返り、「『死にたい』と口にする私を支えてくれた母も限界だった。事故当事者だけでなく、家族にも全く別の苦しみがある」と明かした。


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