最古の清酒搾り遺構、京都市 室町期、てこの原理利用

酒を貯蔵したかめを据えた穴跡=2018年、京都市右京区(国際文化財提供)

 京都市右京区の嵯峨遺跡で、14〜15世紀の室町時代に清酒を搾った施設の遺構や、酒を貯蔵したかめを据えた穴跡が見つかったことが22日、民間の発掘調査会社「国際文化財」(東京)への取材で分かった。これまでは兵庫県伊丹市で見つかった江戸時代の遺構が最古とされており、300年近くさかのぼる成果という。

 てこの原理を利用し、先端に重りをぶら下げた撥木で、もろみを入れた酒槽に圧力を加えて酒を搾る仕組みで、撥木を支えた男柱の一部が見つかった。地中で男柱を固定する2本の横木も確認され、横木が浮かないように上には複数の石が置かれていた。


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