スルガ銀、借金棒引きを検討 不正融資巡り、土地建物手放せば

スルガ銀行本店=静岡県沼津市

 シェアハウス向けに不正な融資をしていたスルガ銀行が、所有者が土地や建物を手放した場合に限って債務の解消を検討していることが20日分かった。実現すれば、事実上の借金棒引きとなる。シェアハウスのオーナーは救済措置を一貫して求めており、スルガ銀には不正融資問題に区切りを付けて経営再建を急ぐ狙いがあるとみられる。

 ただ、シェアハウスの所有者側の弁護団は「銀行側との主張にはまだ隔たりがある」と説明しており、協議が難航する可能性もある。シェアハウスのオーナーには会社員も多い。

 スルガ銀は多額の貸倒引当金を計上しており、借金の棒引きに応じても負担は限定的とみられる。


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