温暖化、子どもの健康直撃 栄養不良や感染症拡大

食料不足に陥ったジンバブエで、配給の際にこぼれた穀物を拾い集める子どもたち。地球温暖化は食料不足を深刻化させる恐れが強い=2015年10月(ロイター=共同)

 地球温暖化が進むと感染症や食料減少に伴う栄養不良が拡大し、子どもの健康に深刻な影響が生じるとの報告書を英医学誌ランセットや欧米の大学などのチームが14日、発表した。これから生まれる世代は生涯にわたり、身体に危険を及ぼす自然災害の一層深刻なリスクにさらされるとも指摘している。

 報告書は、温暖化が進むと小麦や大豆、米などの収量が減り、価格が上がると分析。最も強く影響を受けるのは乳幼児で、食べ物が入手しづらくなり栄養不良が拡大。気温上昇や降雨量の増加などでウイルスや細菌が広がりやすい環境になり、デング熱やコレラといった感染症の被害を受けるとも強調した。


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