医師が検査忘れ、70代患者死亡 愛知県がんセンター

患者の死亡について、記者会見で陳謝する愛知県がんセンターの丹羽康正病院長(右)ら=13日午前、愛知県庁

 愛知県がんセンター(名古屋市千種区)は13日、70代の男性患者が抗がん剤の化学療法を受けた際、主治医が必要な検査を忘れ、B型肝炎が再活性化し、今年1月に別の病院で死亡したと発表した。同センターは遺族に謝罪し今後、損害賠償の話し合いをする。

 センターによると、男性は濾胞性リンパ腫と診断され、昨年6〜10月に抗がん剤による化学療法を実施。ガイドラインでは月1回実施するよう推奨されているB型肝炎のウイルス遺伝子検査を行っていなかったため、再活性化に早期に気付けなかった。

 遺伝子検査は2回目以降、主治医に任せられており、忘れたことをチェックする仕組みがなかった。


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