国立西洋美術館、「マネ」購入 松方旧蔵の油彩画「嵐の海」

 国立西洋美術館(東京)は12日までに、明治から昭和にかけて活躍した実業家松方幸次郎が所蔵していたマネの油彩画「嵐の海」(1873年)を、スイスのベルン美術館から約4億7千万円で購入したと発表した。松方が戦前の欧州で購入、戦時中にパリで売却して以降、所在不明だった。

 西洋美術館などによると、「嵐の海」は2014年、オーストリア・ザルツブルクのコーネリウス・グルリット氏の家で発見。同年にグルリット氏が死去し、ベルン美術館に寄贈された。

 西洋美術館は、松方が収集後に仏政府に接収され、戦後、日本に返還された「松方コレクション」を保存、公開するために設立された。


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