2019年11月6日 20:20 | 無料公開
使用済みヘリウムを気体から液体にして再利用する東京大の研究設備=6日、千葉県柏市
基礎研究のほか、医療や部品製造にも不可欠なヘリウムガスが輸入減で供給危機に陥っているのを受け、日本物理学会などは6日、貴重な資源としてリサイクル研究を後押ししてほしいとする声明を年内に発表することを確認した。同日、千葉県柏市で会合を開いた。
検討中の声明案は、使用済みのヘリウムを廃棄せずに回収、再利用する技術を研究し、備蓄にも取り組むべきだとする内容。研究で高圧のガスを扱うため厳しい規制がかかっているが、この点での改善も求めている。
MRIによる検査や半導体などにも用いられており、物理学会の勝本信吾副会長は「市民生活に大きな影響を与える」と訴えている。