イランの柔道選手が難民認定 世界選手権で棄権の圧力受ける

8月、柔道の世界選手権男子81キロ級準決勝でベルギー選手(右)に敗れ、握手を交わすイランのサイード・モラエイ選手=東京・日本武道館

 【ロンドン共同】国際柔道連盟(IJF)は5日までに、今夏の世界選手権東京大会で敵対するイスラエルの選手との対戦を棄権するようイラン政府から圧力をかけられた同国の男子81キロ級、サイード・モラエイ選手が難民認定を受けたと発表した。昨年の世界選手権覇者は、安全確保のために渡航したドイツで認められた。

 指示に従わず出場して3位決定戦で敗れたモラエイ選手はIJFを通じ「とても幸せだ。困難な状況を救ってくれた周囲の皆さまに、心の底から感謝したい。東京五輪に向け、柔道に集中できる」とコメントした。

 この問題を巡り、IJFはイラン連盟に資格停止処分を科した。


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