辺野古移設、沖縄県が敗訴 埋め立ての国交相裁決巡り

沖縄県の埋め立て承認撤回を取り消す裁決に国交相が関与したのは違法だとして、県が裁決取り消しを求めた訴訟の判決が言い渡された福岡高裁那覇支部の法廷=23日午後(代表撮影)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、県の埋め立て承認撤回を取り消す裁決に国土交通相が関与したのは違法だとして、県が国に裁決取り消しを求めた訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部(大久保正道裁判長)は23日、「訴訟の対象にならない」として、訴えを却下した。

 玉城デニー知事の就任以降、辺野古移設に関連して起こした訴訟で初の判決。移設阻止を目指す県には痛手となった。

 県は昨年8月、埋め立て承認を撤回。防衛省沖縄防衛局が10月、行政不服審査法に基づく審査請求などを申し立て、石井啓一国交相(当時)が今年4月、撤回を取り消す裁決をした。


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