新幹線、電気系統被害で使用困難 浸水車両、新規製造か一部利用へ

台風19号による大雨で一時水に漬かった北陸新幹線の車両=17日午後、長野市赤沼(共同通信社ヘリから)

 台風19号の記録的大雨による堤防決壊で水に漬かった北陸新幹線車両をJR東日本が調べた結果、床下にある電気系統の機器に重大な被害があったことが17日、JR関係者への取材で分かった。浸水車両をそのまま運転に使うのは困難という。

 同社は台車など一部の再利用か、新たに車両を製造することを含め検討する。上越新幹線に投入予定だった同じ種類の車両を一部転用し、運行に必要な本数を確保することも調整している。

 浸水した10編成120両の製造費は300億円超とされる。車両に掛けられている水害に伴う保険の補償範囲はごくわずかで、適用も不透明。経営への打撃は不可避となった。


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