水銀被害の坂本フジエさん死去 胎児性水俣病患者の母

亡くなった坂本フジエさん(左)。右は娘のしのぶさん=2018年11月、熊本県水俣市

 胎児性水俣病患者の母で、国内外で水銀被害を訴えてきた坂本フジエ(さかもと・ふじえ)さんが13日午後4時5分、肝臓がんのため熊本県水俣市の病院で死去した。94歳。水俣市出身。葬儀・告別式は15日午前11時から水俣市港町3の1の29、斎場パールホールいけだで。喪主は長男保(たもつ)氏。

 自身も水俣病と認定された。4歳だった長女を水俣病で亡くし、次女しのぶさん(63)は胎児期に被害を受けて生まれた。1972年に国連人間環境会議が開かれていたスウェーデン・ストックホルムをしのぶさんらと訪問。「この子を見てください」と被害の実態と撲滅を世界に訴えた。


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