ワクチン地域、段階拡大へ 豚コレラ発生県から順次

豚コレラに感染した豚が飼育されていた養豚場で進められる殺処分作業=14日、埼玉県秩父市(同県提供)

 農林水産省は21日、豚コレラ対策で実施する豚へのワクチン接種について、岐阜や愛知など飼育豚への感染が確認された地域から段階的に拡大する方向で検討に入った。限られた量のワクチンを有効に活用するために、まず養豚場や畜産試験場で発生した県から始め、その後に発生県に隣接する県や、野生イノシシでの感染が確認された地域などに順次対象を広げる。ただ隣接県では接種が後回しになり、波及を食い止めるのに手遅れとなる懸念もある。

 近く有識者会議で地域の選定を急ぎ、その地域の県知事の意見も踏まえて正式決定する。接種まで通常なら数カ月かかるが、早期に実施できるよう検討を急ぐ。


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