福島大が震災展示コーナー開設 風化懸念、避難所を再現

福島大が開設した震災展示コーナー。「段ボールハウス」も再現した=11日午後、福島市

 福島大(福島市)は11日、発生から8年半を迎えた東日本大震災の風化が懸念されるとして、同大学で被災者を支援した記憶を残そうと常設の震災展示コーナーを開設した。避難者と交流する学生らの写真パネルを飾り、「段ボールハウス」と呼ばれた避難者の居住スペースも再現した。

 同大は震災直後の2011年3月16日から約1カ月半にわたり体育館などに避難所を開設。東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た県沿岸部から逃げてきた約130人が過ごした。

 中井勝己学長は式典で「大学として前ばかり向いて支援を行ってきたが、当時の記憶を残し伝えていく責任もある」とあいさつした。


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