サンマ水揚げ、深刻な不振 漁業者懸念、価格高騰

大型船からサンマを水揚げする漁業関係者=2018年8月、北海道根室市

 本格的な漁期を迎えたサンマの水揚げが深刻な不振に陥っている。全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)によると、所属する中小型船が今月から順次始めた漁は不調で、初水揚げが例年より約1週間遅い22日にずれ込んだ。品薄感から価格は高騰し、鮮魚店の店頭で昨年の2倍の値が付くケースも出た。まだ漁期の序盤だが5年連続の不漁も予想され、関係者は懸念を募らせている。

 全国有数の水揚げを誇る岩手県大船渡市では、初物のサンマを炭火焼きで振る舞う25日の祭りに提供できるサンマがなく、昨年漁獲した冷凍のサンマで対応するなどの影響も出始めた。


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