着床前診断の審査見直しへ 申請100件超、病気も多様化

着床前診断の流れ

 重い遺伝病があるかどうかを受精卵の段階で調べ、異常のないものだけを子宮に戻す「着床前診断」について、日本産科婦人科学会が、審査方法の見直しを検討することが22日分かった。医療機関からの申請が累計で100件を超え、調べる病気の種類も多様化しており、現行の仕組みに限界があると判断した。

 学会の外からも広く意見を集めて、抜本的に見直すことも視野に議論する。具体的には、医療機関の審査に重点を置くなどの意見が出ている。

 着床前診断は、体外受精させた受精卵に特定の病気に関わる遺伝子や染色体の異常がないか調べる検査。「命の選別」につながる懸念もある。


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