象牙登録、厳格化前に急増 要件緩く合法性懸念

密猟者に殺されたゾウの死骸を調べる担当者=チャドの国立公園(国連環境計画提供)

 国内で7月に始まった象牙登録制度の厳格化前に登録量が急増していたことが10日、環境省への取材で分かった。近年の登録はほぼ10トン台だったが、2018年は約30トンに拡大し19年は半年で約10トンに上った。従来の制度は所有者が合法的に入手したと申告し、家族も証言すれば登録が認められるなど要件が緩く、厳格化前に大量の駆け込み登録がなされた形。環境団体は「違法取引や出所不明の象牙が紛れ込んだ恐れがある」と指摘する。

 日本の象牙市場がアフリカゾウの密猟を誘発しているとの批判は根強い。


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