大震災「大川小の悲劇」を検証 河北新報社の連載が本に

「止まった刻 検証・大川小事故」(河北新報社報道部)

 東日本大震災の津波で、児童74人と教職員10人が犠牲になった「大川小の悲劇」を取材した河北新報社報道部の連載記事が「止まった刻 検証・大川小事故」(岩波書店)として出版された。連載記事は2018年度の新聞協会賞を受賞した。

 宮城県石巻市の大川小の児童は、津波発生から50分間近く校庭にとどまり、ようやく避難を始めた直後、津波にのまれた。

 本は、助かった子どもや保護者などの証言を基に「最も安全なはずの学校で、なぜ悲劇が起きたのか」を検証。遺族への説明会を途中で打ち切ろうとした石巻市教育委員会のずさんな対応や、裁判の流れも紹介している。


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