日銀総裁、リーマンに危機感 景気急降下「言葉失う」

 日銀が16日に公表した2009年1〜6月の金融政策決定会合の議事録で、世界同時不況につながった08年9月のリーマン・ショック後、白川方明総裁が景気の急降下を目の当たりにし、危機感を強めていった姿が浮かび上がった。09年2月19日の会合では、3日前に発表された日本の08年10〜12月期の経済成長率の速報値が年率換算でマイナス12・7%となったことに「言葉を失うような悪い数字」と発言した。

 信用力の低い借り手を対象にした住宅ローン「サブプライムローン」の相次ぐ焦げ付きで、リーマン前から金融機関の信用不安は高まっていた。


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