大嘗祭に向け大麻収穫、徳島 織物を作り献上

葉を落とした大麻の茎を熱湯にくぐらせる「初蒸式」=15日、徳島県美馬市木屋平

 徳島県美馬市木屋平で15日、11月にある皇位継承の重要祭祀「大嘗祭」で献上される麻織物「麁服」の材料となる大麻が収穫された。今後、茎の繊維で紡いだ糸で織り上げられる。古代から麁服を調達してきたとされる「阿波忌部氏」の直系三木信夫さん(82)は「まだ糸にしていくための出発点。完遂できるよう尽力する」と話した。

 4月に種まきされた大麻は3mほどに成長。収穫は「抜麻式」と呼ばれ、三木さんが見守る中、NPO法人「あらたえ」のメンバーが抜き取った。

 麁服の献上は南北朝時代以降は古文書で確認されず、長年途絶えていたが、大正天皇の大嘗祭で三木さんの祖父が復活させた。


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