鹿児島で伝統の「くも合戦」 372匹、熱い攻防

「くも合戦」で熱戦を繰り広げる雌のコガネグモ=16日午後、鹿児島県姶良市加治木町

 黄色と黒のしま模様が鮮やかなコガネグモを棒の上で戦わせる伝統の「くも合戦」が16日、鹿児島県姶良市加治木町で行われた。県内外の参加者が持ち寄った372匹が繰り広げる熱い攻防に、観客らは手に汗を握り大きな歓声を上げた。

 裃姿の行司が見守る中、約60センチの細長い木の棒の上で雌同士が対戦。糸を吹き掛けたり、棒から垂れた相手の糸を切って落としたりした方が勝ち。戦わずに逃げるクモもいて「何やっとるか」と声が飛び、笑いに包まれる一幕もあった。

 くも合戦は、1592年の朝鮮出兵に参戦した薩摩の武将島津義弘が、家来の士気を高めようと行ったのが始まりとされている。


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