放射性物質が北太平洋を循環 福島第1原発事故で流出

太平洋に流出した放射性セシウム134の動き

 東京電力福島第1原発事故で太平洋に流出した放射性物質が東に進み、北米大陸に到達後、西向きに流れ始めたとの研究結果を海洋研究開発機構などのチームが13日までにまとめた。海水を分析し判断した。今後、親潮によって日本付近に戻ると予想されるという。濃度はごく低く、生物に影響を与えないレベル。長い時間をかけて北太平洋を循環する様子の解明につながりそうだ。

 チームは2017年6〜8月、北太平洋の計23カ所で海水を採取し、セシウム134を検出した。核実験では発生しない放射性物質で、福島事故で放出されたとみられる。


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