松江城下に大規模防空壕 戦争末期の原形残す

松江城の防空壕内部=5月(松江市提供)

 松江市の松江城の敷地内に、太平洋戦争末期に造られた大規模な防空壕があることが市の調査で分かった。島根県庁に近く、当時の文書から職員の退避用として造成したとみられる。専門家は「ここまで原形を残したものは珍しい。戦争の記憶をとどめる文化財だ」と指摘する。

 防空壕には出入り口に当たる二つの坑道があり、城の敷地の南側、かつての内堀に面している。中は2メートルほどの高さがあり、幅2・7メートル、長さ7・5メートルと8・9メートルの二つある坑道の突き当たりに、幅約28メートル、奥行き約4・5メートルの広い空間があった。


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